• ダンス・アラカルト

ブログの中でワンポイント・レッスン以外にも社交ダンスに関わることを書いています。それらについて、この場にアップするとともに、ブログでは触れなかったことについてもここに載せていきたいと思います。
おいおい書き足していきますので、時々訪問してみてください。

  • フィガーに関すること

    

ベーシックやバリエーションなど

 

さて今回は、ダンスに関連した話ですが、知っているようで実はあまり良く分からないことについて書きたいと思います。
ダンスのフィガーで、ベーシックとかバリエーションとか聴いたことがあるでしょう。では、「ベーシック」って何でしょうか。今回は、そのようなことについての話です。
先ず、ベーシックとか言う呼び方ですが、普通に分けると・・・
1 「ベーシック」
2 「スタンダード・バリエーション」
3 「ネームド・バリエーション」
4 「ポピュラー・バリエーション」
5 「バリエーション」
・・・・・ということになります。
上のベーシックが一番基本的なフィガーとなります。それでは、「ワルツ」を例に具体的に見てみましょう。
1 ナチュラル・スピン・ターン
2 アウトサイド・スピン
3 レフト・ホイスク
4 サイド・クロス
5 ※独自に作ったフィガー
・・・番号は、上記に挙げた種類ごとの番号に符合させています。
これを見てお分かりのように、ベーシックからネームド・バリエーションまでは、一般的に「ベーシック」と言われているフィガーです。これらはダンス教師協会によって「正式に命名されたフィガー」なのですが、ダンス教師の資格認定に関係する事柄となります。
「ポピュラー・バリエーション」については、一般的なベーシックと呼ばれる範疇からは外れますが、それらに次ぐ使用頻度が高く人気のあるフィガーのことを言います。
なるべく分かりやすくするために、難しいことは書きませんでしたが、大体以上に上げた程度を理解していればO.Kだと思います。

    

ISTDとIDTAのフィガー

日本におけるダンスの世界は、西欧の二大教師協会の影響を大きく受けて発達してきました。
インペリアル・ソサエティ・オブ・ティーチャーズ・オブ・ダンシング(ISTD)いわゆる「帝国ダンス教師協会」とインターナショナル・ダンス・ティーチャーズ・アソシエーション(IDTA)いわゆる「国際ダンス教師協会」です。
これらの教師協会が発行しているテクニック・ブックには、フィガーの名称やステップに少しの違いがあり、教師泣かせの一面を持っているのです。
今回は、その辺りのことについて書いてみたいと思います。
先ず、ワンポイント・レッスンで解説しました「インピタス・ターン」と「クローズド・インピタス」のように、ダンス・フィガーの名称の違いが有ります。ほんのちょっとした違いですが、その他としては「バックワード・ロック・ステップ」と「バック・ロック」や「テレマーク」と「クローズド・テレマーク」、「ウィーブ・イン・ワルツ・タイム」と「ベーシック・ウィーブ」などです。
ステップの違いに関しては、IDTAに比べISTDは少し複雑になってきます。次のフィガーと重複する部分を含んで一つのフィガーとしているからです。
スロー・フォクストロットの「フェザー・ステップ」「リバース・ターン」「スリー・ステップ」の各フィガーを例に解説してみます。
先ず「フェザー・ステップ」は、「SQQS」の4歩で一つのフィガーとなってます。この4歩目は、「リバース・ターン」の1歩目と重複しているのです。
次に「リバース・ターン」は、「SQQSQQS」の7歩で、IDTAで言うところの「スリー・ステップ」の1歩目と重複していますが、更に複雑なのは、その後の「スリー・ステップ」が、IDTAの2歩目からとなり、そして3歩目が次のフィガーと重複するのです。あまりにも複雑だと思いませんか。すべてのフィガーの最終歩が、次のフィガーに重複するのならそれはそれで理解できるのですが、上に解説した「スリー・ステップ」のように重複しないものもあるのです。そういった点では、IDTAの方のフィガーは明快です。フィガーが重複していないからです。

    

タンゴの特徴

 

スタンダード種目の中で、「タンゴ」は他のスイング系ダンスの「ワルツ」「スロー・フォクストロット」「クイック・ステップ」とは毛色が違います。
今回は、「ダンス・アラカルト」としてタンゴ特有の事柄について紹介したいと思います。
タンゴのホールドが、コンパクトであると同時に、膝を緩め右足を半歩程度後ろに引いて身体を少し左にひねった状態で踊ることは、ご承知の通りです。
今回書きたいことは、「フットワーク」についてです。
前進、後退のステップは、スイングが無いので他のダンスに比べ歩幅は短くなりますが、前進のフットワークはライズが無いことにより「ヒール(H)」と記します。また、後退のフットワークは、「ボールヒール(BH)」と記します。
覚えておいて欲しいことは、タンゴにおける通常の前進とプロムナード系フィガーの1歩目と2歩目は、「ヒール(H)」であるということです。
次にインラインで足をそろえるところは「フラット(F)」と記し、プロムナードで足をそろえるところは、「ボールヒール(BH)」と記します。
タンゴは、進行方向と身体の向きが違うのでフットワークや「アライメント」の記し方がとても複雑で難しいのです。

    

ワルツのフォワード・ロック・ステップにご注意

このブログをお読みの皆さんは、ワルツで「フォワード・ロック・ステップ」を踊ったことが有りますか。女性の皆さんなら「有ります。」と答えるのではないかと思います。
しかし、男性の皆さんは「有りません。」と答える方がほとんどではないかと思います。
実は、男性が「バックワード・ロック・ステップ」を踊った時に女性は当然「フォワード・ロック・ステップ」を踊りますので、女性は踊ったことが有ると答えます。
しかし、ワルツにおいては男性が「フォワード・ロック・ステップ」を踊ることはほとんど無いのです。ワルツで男性が「フォワード・ロック・ステップ」を踊ることは良くないとされているのです。
似た様なフィガーで「ライト・ランジ」に繋げる「カービング・ロック」が有りますが、文字通りカーブしながら踊るロック・ステップであり、真っ直ぐに踊っていく「フォワード・ロック・ステップ」とは違うフィガーです。
それでは踊ってはいけないのかという疑問が生じますが、踊っても結構だ?と私は思います。(けっして、お勧めはしませんが・・・。)
皆さんの先生は何と答えるか聞いてみたら面白いかもしれません。

    

素敵で華麗なスロー・フォクストロットの魅力

流れるように踊る「スロー・フォクストロット」、本当に魅力的で踊っている方も看ているほうも酔いしれてしまいそうです。
スロー・フォクストロットは、基本的に1歩目の終わりにライズし、2歩目と3歩目はアップを保ち、3歩目の終わりにロゥアします。「ワルツ」ほど高いライズは行わず、上に行くエネルギーを前進するエネルギーに変える気持ちで踊ります。
基本のリズムは「SQQ」の四拍子で、ゆったりとしたテンポでのびのびと踊ります。
また、もう1つ大きな特徴として「ワルツ」などのように両足をクローズしないで、パスします。踊りに慣れてくると、この次から次にパスしていくところにたまらない魅力を感じるようになってきます。
素敵で華麗なスロー・フォクストロットを是非踊ってみてください。

    

サンバの2つの踊り方

サンバのタイミング(リズム)の取り方は多様です。例えば、「1a2 3a4」とか、「SS」、「SQQ」、「QQQQ」、「123」などです。
さてそのサンバは、大きく2種類の踊り方に分けられます。
先ず1つ目は、ワン・ア・ツー(1a2)、スリー・ア・フォー(3a4)と踊る種類のフィガーです。 この種のフィガーでは、サンバの特徴である膝と足首の屈伸による上下にはずむ運動(サンバ・バウンス・アクション)を使うことと、骨盤が前後に動く動作(ペルビック・チルト・アクション)を使うことです。
サンバが難しいのは、これらの動作を上手く使いこなすことが出来ないからです。反対に言えば最初の段階でこれらの動作をきちんと覚えてしまえば、上手にサンバを踊ることが出来るということになります。
次に2つ目は、「SS」や「SQQ」などの「a(ア)」が入らない種類のフィガーです。 この種類のフィガーでは、サンバ・バウンス・アクションやペルビック・チルト・アクションを使わないで踊ります。

    

ラテンダンスのフリー・アームについて

ルンバのオープン・ヒップツイストなどオープン・ポジションで踊る時、コネクションを保ってリードを伝えているのは、もちろん男女が繋いでいる方の手ですが、これに対し、繋がっていない方の手をフリー・アームと言います。 フリー・アームを上手く使いこなすには経験が必要です。教科書には書いてありません。上手な人の踊りを見たり、鏡の前で試行錯誤したりしながら身に付けていかなければなりません。
私が考えるフリー・アームの役割としては次のようなことが挙げられます。
先ず一番の効果としてシェープ(姿・形)を綺麗に見せる事が挙げられます。
アームをだらりと下げたままにしておくよりも横に張ったりした方が踊る姿が綺麗に見えますよね。 自分の踊る姿を鏡に映し、フリー・アームを真横に出したり、斜め上に挙げたり、真上に挙げたりして何処にしたら綺麗に見えるかを確認してみるのも良いと思います。
次に、バランスを取るという効果が有ります。
片方の手だけでバランスを取るよりも両手を使った方がはるかに簡単にバランスを取ることが出来ます。 綱渡りには両手を広げますよね。その方がバランスが取れます。
次に踊りが大きく見える効果が期待できます。
アームを出来るだけ身体から離した位置に持っていくと大きく見えます。
次に回転運動を補助する働きが有ります。
先ず回転する方向とは反対の方向にアームを持っていき、そのアームを回転する方向に巻き込むようにして回転するための補助に使います。 例えばルンバの「スリー・スリーズ」の女子の踊りにこのテクニックを使います。
このようにフリー・アームには様々な効用が有りますので、出来るだけこれらのことを意識して踊るよう心がけましょう。

    

ボディ回転を伴う後退について

「インピタス・ターン」や「スピン・ターン」など後退と同時にボディの回転を伴うフィガーには踊るコツが有ります。
ここで簡単にコツを披露すると、足を後退してからボディを回転させるのではなく、ボディを回転させつつ足を後退するのです。
例えば、LODに背面している場合、足を後退してからボディを回転すると足はLOD上に着きますが、ボディを回転させつつ足を後退すると足は壁斜めや壁の方に足が着きます。 こうすることによって、必要な回転量も容易にとれるようになるのです。
中上級者は、無意識にやっていることですが、初級者の内は意識してやるようにしてみてください。

  • ダンス教師に関すること

    

ダンス教師のタイプ

ダンス教師にもそれぞれ得意とする分野があります。足型、フットワーク、アライメントなど基本に忠実に教えることが得意なタイプ、いわゆる「ティーチャー」と呼ばれる先生です。
それに対し、身体の使い方や姿勢、音楽のタイミングの取り方など綺麗に見栄え良く踊ることを重点に教える先生、いわゆる「コーチャー」と呼ばれる先生です。
次に、口で説明することが苦手で、「見本」、「手本」を示すことで、見て真似して覚えなさいというタイプの先生。
これに対し、自分で踊ることはあまり上手くないが、口でとても分かりやすく上手に説明してくれるタイプの先生。
このように色々なタイプの先生がいます。私は、どのタイプに属する教師なのでしょうか。以外と自分の意識と第三者の評価は違うかも知れませんね。少なくとも自分では、「手本」を示して真似しなさいというタイプではないような気がしているのですが・・・。

    

技術講習会のこと

年に数回、所属している「日本舞踏教師協会」の技術講習会に行きます。プロのダンス教師は、「ダンス免許状(正式には、ダンス教師認定証)」を持っていることを証明する写真付きの「ダンス教師認定証明書」を所持しています。
この認定証明書は、5年に1度書き換えなければなりませんが、証明書の裏面には研修を受けたことを証明する押印欄があります。プロのダンス教師は、最低でも年に1度は研修を受けなければならず、研修を受けると、この欄に押印してもらうのです。
ただし、年に何回受講しても、1年間に1つしか押印してくれません。5年後に認定証明書を書き換える時、5つの欄が埋まっていないと更新できないのです。
参考のため、技術講習会の一例を書きます。H24年の2月に行った講習会のテーマは、「スロー・フォックストロット特有のフィガー」でした。講師は、日本舞踏教師協会・技術局長の中原保志先生です。先生は、埼玉県の久喜市で「中原ダンスアカデミー」を主宰しています。
当日は、スタンダードのアドバンス・テクニックの講習で、5回目でした。私は、中原先生のこのアド・テクの講義を聞きたくて、年に1回受講すればよい技術講習会を年3回も受講しています。日本舞踏教師協会に所属しているダンス教師は、何回受講しても講習費はタダですけど・・・
習ったフィガーは、デモに良く使うフィガーですので知ってるつもりでしたが少し勘違いしていたところも発見し、行って良かったと思っています。受講したフィガーは、
1 エクステンディッド・ウィーブ
2 フォア・フェザーズ
3 スリー・フォーラウェイズ
4 スリー・フォーラウェイズ・ターニング・レフト・ライト・レフト
5 ホバー・トゥ・P.P
6 トラベリング・ホバー・クロス
7 コンティニアス・ホバー・クロス・トゥ・エクステンディッド・ウィーブ
・・・でした。特に勘違いしていたのは、「フォア・フェザーズ」の4〜6歩目のヘッド・ウエイトが右である点です。このためネックも右を向くようになります。私は、ウエイトを左に置いていたのでネックも左を向いていました。
平成23年から中原先生の「アドテク講座」がシリーズ化しています。私は、中原先生の講座はなるべく受講したいと思っています。(スケジュールが合うといいのですが。)

    

ダンスの師匠

私の師匠は2人います。ひとりは千葉県流山市の「藤ダンス会館」の藤田博プロで、もうひとりが埼玉県越谷市の「野口ダンススクール」の市川桂子プロです。
私にとって市川先生は、ラテンとスタンダードの「ティーチャー」で、藤田先生は、スタンダードの「コーチャー」です。藤田先生については、この後おいおいブログに書いていきたいと思っていますが、今回は市川桂子先生に触れてみたいと思います。
皆さんは、今から5年ほど前に日本テレビで放送され人気のあった「シャル・ウィ・ダンス?〜芸能人社交ダンス選手権〜」という番組を覚えていますか。プロのダンサーと芸能人が組んで踊って順位をつける内容です。
さすがに芸能人だけあり、短い練習期間にもかかわらず、皆すばらしい踊りを披露してくれました。本当かどうかは別として、1〜2カ月の練習であれだけの踊りをするのですから芸能人のセンスの良さや表現力のすばらしさを学びたいと思いました。
ところで、あの番組で元ピンク・レディの増田恵子さんとペアを組み2位になった市川学プロは、市川桂子先生の息子さんです。弟さんもプロ・ダンサーで市川久プロです。お二人ともJBDF所属のA級選手として活躍しました。
現在は新宿区の四谷で「ダンススクール市川」を兄弟で経営しています。以前、市川桂子先生から直接聞いた話ですが、息子さんたちの名前は、その当時活躍していたダンス界の大御所である篠田学氏(元NHKレッツダンス講師)の名を長男に、石原久嗣氏の名を次男につけたのだそうです。

    

ダンスにおける2種類のプロ

社交ダンスでプロと言われる人には、プロのダンス教師の資格を有している人とプロの競技会に出場している選手の2種類が有ります。
ところが一般の人は、ほとんどそのことを意識していなくて、同一の範疇に入れているみたいです。本当は、ダンス教師の資格を有しないプロ競技会の選手が沢山いますし、反対にダンス教師の資格を有しながら、プロの競技会に一度も出場したことの無い人も大勢いるのです。
プロの競技会に出場するのに、プロダンス教師などの資格は必要有りません。出場料さえ払えば競技会に参加することが出来ます。そして、プロの選手として登録するとその後はアマチュアに戻ってアマの競技会に出場することは出来ません。
プロのダンス教師の資格に関しては、このホームページで詳しく解説しています。
日本の社交ダンス界には、公益財団法人日本ボールルームダンス連盟(JBDF)と、公益社団法人日本ダンス議会(JDC)と、NPO法人日本プロフェッショナルダンス競技連盟(JCF)の3つがあります。
日本国内のプロ競技選手は、このJBDF、JDC、JCFの3つのうち、いずれかの団体に属し、統一全日本ダンス選手権大会などの例外を除き、その組織が主催する競技会に出場しています。
私はと言うと、私はプロの競技会の選手では有りません。プロのダンス教師です。ですから、「A級ですか、B級ですか?」と訊かれても困るのです。

  • ダンスと風営法に関すること

    

風営法改正の経緯

平成26年10月24日に風営法改正案が閣議決定され、その後平成26年の臨時国会に法案が提出されました。 しかし、11月21日に衆議院が解散され閉会となりましたので、この臨時国会においては風営法改正案は成立しませんでした。
すなわち平成26年10月24日に閣議決定された改正案は一旦廃案となったのです。
年が変わり平成27年3月3日に風営法改正案が再度閣議決定され、今国会に法案が提出されました。 その後の経過は、5月27日に衆議院内閣委員会において改正案が可決され、5月29日に衆議院本会議で改正案が可決されました。
次いでこの改正案は、6月17日参議院の本会議で自民、公明、民主各党などの賛成多数で可決、成立しました。 成立したこの風営法の改正案は、6月24日付けで「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部改正」として施行されました。
またこれに伴い、同法施行令及び施行規則、同法解釈運用基準も同日付けで改正施行されました。
今回の改正内容は風営法第2条第1項第4号の規定を削除するものです。 これによりダンスホールやダンス教室(飲食を伴わないダンス営業)は、風営法の対象から除外される事となりました。





(風営法の改正により、ダンスホールやダンス教室(飲食を伴わないダンス営業)は、風営法の対象から除外され誰でもダンスを教えて良いことになりました。
以下の記事は、風営法が改正される前のダンスが風営法の規制を受けていた時のものです。記事的には過去の遺産として貴重なものですので、削除せず残しておきます。)

    

社交ダンスも風営法規制

平成24年11月27日付朝日新聞朝刊の37ページに社交ダンスに関係ある記事が載っていました。「ニュースQ3」で、タイトルは「サルサも社交ダンスも風営法規制 なんでなの?」と言うものです。サルサや社交ダンスを躍らせるクラブが相次いで風俗営業法違反容疑で摘発されているという内容です。
この記事で特に関心を持った所は、中ほどに書いてあった、「高知市の高齢者支援課が風営法の規制対象になる心配から公的施設の貸し出しについて注意するよう関係部署に通知した」という箇所です。
同課に「風営法違反のダンスサークルがある。」と指摘があり、警察に確認した結果、会費を集めたら営業行為として規制対象になる場合があると言われた事で通知を出すに至ったものです。
この件に関しては確かに色々の問題があると思います。公民館などの公共施設では、多くのダンスサークルで正規のダンス教師の資格を持たない指導者がダンスを教えていますし、報酬が支払われています。全国で風営法の規制を強化したら公共施設からほとんどのダンス・サークルが締め出されてしまうのではないでしょうか。かといって、正規のダンス教師がプロとして、スタジオでの報酬と同額の報酬をもって公共施設でスタジオ代わりに教えだしたら市民から決して評価されないでしょう。公共施設で行うからには、ボランティアに近い安価な報酬で教えるならば歓迎されるかもしれませんが・・・。
新聞記事の表題の中でも「・・・なんでなの?」とありましたが、風営法の規制に関することが分からないと記事の中に出ていた摘発とか公的施設の貸し出し注意文書など、何でそうなるのか理解できないと思います。
そこで少し堅苦しい話になりますが、確認の意味で内容を分析してみたいと思います。
先ず、風俗営業の規制に関してですが、法律は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)」です。この法律の第2条第4号にダンスホールなどの客にダンスをさせる営業が規制の対象となる、すなわち「風俗営業」であると定義されているのです。そして肝心なことは除外規定を設け、「ダンスを教える者が正規のダンス教師であって、客にダンスを教え躍らせる営業」は除かれているのです。(※法律用語で難しく書いてありますので、要約しています。)除かれているということは、正規の資格を持ったダンス教師がダンス教授所を営業する場合は、風俗営業の規制から外れることを意味しています。
ここまでのことを知らないと朝日新聞の記事の内容が理解できないと思います。
次に、高知市が公共施設の使用許可で注意文書を出したと言うことは、正規のダンス教師が教えるのでしたら、先に記したように風俗営業の対象から外れますが、そうではない場合に、その公共施設で金銭を取ってダンスを教えた場合、規制に触れる恐れがあると考えたのでしょう。

    

社交ダンス風営法規制緩和

ダンス界にとって大きなニュースが入りました。
平成26年10月24日の閣議において、ダンス営業に関する規制を緩和する風営法改正案を決定したというものです。
これをもって、直ぐに規制が解除されるというものではなく、この後政府が風営法改正案を臨時国会に提出し、その法案が可決され、公布施行される手続きが待っています。 いずれにしても1年後位には、ダンス営業の規制が緩和された風営法が施行されることになると思います。
私たちダンスを愛好する者にとって特に影響のある改正点は、ダンス・スクールなど飲食を伴わないダンスを踊らせるだけの営業について完全に風営法の規制から除外されるところです。 今現在は、国家公安委員会が指定した団体による認定されたプロ社交ダンス教師の経営するダンス・スクールのみが風営法の規制から除外されているのですが、今後は、特別免許も必要なく誰でもダンスを教え教室を開くことが出来るようになります。 当然のことながら、先生の教授能力の格差が大きくなりますので、かなり深刻な問題に発展する可能性もあります。

   
  • その他ダンス全般

    

ダンスが早く上達するには

今回はどのようにすれば早く上達するかについて私なりの経験に基づいた思いを述べてみます。
先ず大事なことだと思うのは、覚えたいフィガーを繰り返し繰り返し練習することです。繰り返すことにより、最初はぎこちない動きだったものが、段々と滑らかに動くようになり、やがては綺麗な動きに変わっていきます。
実際、そのことは分かっていてもなかなか実行できないものです。フィガーをひとつ覚えると次のフィガーを覚えたいと思うのが人情です。この気持ちがあるため、繰り返すという単純なことに飽きて次のフィガーに気持ちが移ってしまうのです。
何回も繰り返すことが早く上達するためには最重要ということを肝に銘じて練習してみてください。きっと良い結果が現れます。
次に大事だと思われることは、イメージ・トレーニングをすることです。特にフィガーの覚え初めには、イメージ・トレーニングをまめに行った人のほうが断然早くフィガーを覚えます。いつでも思い立ったときに出来るという特徴が有ります。
寝ているとき、電車に乗っているとき等、何時でも何処でもトレーニングが出来ますので、思い立ったら実行してみてください。このとき一つ大事なことを書いておきます。
イメージ・トレーニング中に、「あれっ、ここのところはどうだったかしらん。」と疑問に思ったところがあったら直ぐに調べて、疑問を解消させることです。イメージ・トレーニングをすることにより、うろ覚えのところが出てくるのです。
ここを解消することで脳に定着しますので、完璧に近づいてきます。決して疑問に思ったまま放って置いてはいけません。

    

ダンスが早く上達するには(その2)

ダンスが上達するために必要なことは、同じフィガーを何回も繰り返し練習することであると解説しました。今回は、その続きとして次のことを追記したいと思います。
それは、覚えたいフィガーの前後に幾つかのフィガーを繋いで、一つの流れとして練習すると早く覚えられるだけでなく、実戦で使えるということです。 いわゆるグループとして覚えて、繰り返し練習することです。
一つ一つのフィガーを独立して練習することも大切なことですが、いざ踊って急に使おうとしてもなかなか思うように踊れないのが現実です。 目的のフィガーをそのステップだけ練習で踊れば、何回も練習しているのですから踊れて当然です。ところが、全体の中に組み込んでいざ踊ろうとするとなかなか出てこないのです。 そのうち音楽が終わってしまい、結局踊ろうとしたそのフィガーを踊れずじまいと言うことになるのです。それを避けるために、一連のグループとして練習することがポイントになるのです。
目的のフィガーを含む一連のグループとして練習すると、踊っている最中楽に目的のフィガーが出てきます。ですから意外とスムースに踊ることが出来るようになります。 初級者では、グループの作り方が分からないと思いますが、グループの作り方が分からない場合は、プロの先生に作ってもらう方法やサークルなどで教えられているアマルガメーションを分解して使う方法が有ります。
幾つかのグループが集まってアマルガメーションを構成していますので、このアマルガメーションを分解して、いくつかのグループとして取り出し、それで練習することが出来ます。 ダンスのフィガーには、そのフィガーに適した先行フィガーと後続フィガーが有りますので、やたらに何のフィガーでも前後に着けて良いという訳ではありません。 プロの先生でしたら、前後に最適のフィガーを組み込んでくれます。このグループを何回も練習して身に着けていくことが、何回も言いますがダンス上達の近道です。
皆さんも上記のことを参考にして練習してみてください。きっと良い結果が出ると思います。

    

吸い込むように踊る?!

スタンダードの種目では、後退する場面において「ここで女性を吸い込むように踊りなさい。」と注意されることはありませんか。正直に言うと私は、この言葉は好きではありません。 何とも抽象的な言葉だからです。人間の体は掃除機ではないのだから、吸い込むなんてことは出来るはずがないのです。しかし、コーチャーによっては、この言葉をよく使う人がいると思います。
吸い込めと言われても、言われた本人にとっては、何をどのようにしたら良いのか解らないと思うのです。吸い込めとは、前進する時には言われないでしょう。ということは、少なくとも後退する時に何らかのテクニックが必要なのであり、そのことが「吸い込むように」と表現されているということです。
女性の立場で考えると、前進する時に男性のお腹などで邪魔されていたら吸い込まれる感じはしないと思います。そのようなことから、女性の前進動作が邪魔されることなくスムースに出来るのであれば少なくとも吸い込まれる条件の一つはクリアしていると言えるのではないでしょうか。
そしてここで、女性の前進する動作にぴたりと合致する男性の後退動作が加わった時、「吸い込まれる」感覚が女性に起きるのだと思います。私は男性なので、正直なところ解りません。
私が前進して踊る場面では、女性に吸い込まれると思ったことは有りません。しかし、邪魔されずスムースに踊らせてくれる上手な女性だなと思うことは度々有ります。
そのようなことから私は、「吸い込むように踊りなさい。」と判ったような判らないような助言をすることはしないのです。「体重をその場に置いて、左足を先に抜きなさい。」などと具体的に行う動作を助言するように心掛けています。
抽象的なことを言われても私はどうしたらいいのかわからないですから、私も言わないようにしています。

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